
越境した不動産の売却?境界確定の注意点についても解説

不動産を売却したいものの、隣の敷地にブロック塀や木の枝がはみ出している、あるいは逆にはみ出されている「越境」のトラブルでお困りではありませんか。
この越境問題を解決せずにそのまま放置して売却手続きを進めると、後から隣人トラブルに発展するだけでなく、買主の住宅ローン審査に悪影響を及ぼすリスクまで潜んでいます。
本記事では、不動産売却の前に知っておくべき越境の基礎知識をはじめ、取引における重要な注意点や、物件をスムーズに手放すための解決方法について解説します。
越境している、または越境されている不動産の売却を少しでも検討されている方は、ぜひご参考になさってくださいね。
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越境とは?

不動産売却における越境とはどういうものなのか気になりますよね。
まずは、不動産売却の前に知るべき、越境の基礎知識や放置リスクについて解説します。
越境の法的な意味
越境とは、土地の境界線を越えて、建物や塀、樹木などが隣地に入り込んでいる状態のことです。
反対に、隣地の物が自分の土地へ入っている場合も、同じく越境として扱われます。
民法では、土地の所有権は地表だけでなく、法令の範囲内で地上や地下にも及ぶとされています。
そのため、屋根や雨どい、枝、地中の根や管なども、境界を越えていれば越境とみなされるでしょう。
ただし、撤去の可否は越境の程度や負担、当事者の事情を踏まえて個別に判断されることがあります。
見た目だけで判断せず、権利関係と現実的な対応を分けて考える姿勢が大切です。
よくある越境の代表例
越境の代表例は、塀、樹木、建物や埋設物に分けると整理しやすいでしょう。
たとえば、古いブロック塀や金属柵が境界線を少し越えていたり、長年の傾きで隣地へ入ったりするケースがあります。
また、共有物と思っていた塀が実際には一方の所有物で、位置の確認が必要になる場面も少なくありません。
樹木では、枝が空中で隣地へ伸びるほか、根が地下で境界を越えることもあるでしょう。
建物では、屋根の軒先や雨どい、外壁の一部が確認対象となり、水道管やガス管などの埋設管にも注意が必要です。
そのため、売却前には地上だけでなく、地下や空中の状態まで落ち着いて確認しておくと安心です。
越境を放置するリスク
越境を確認しないまま売却を進めると、隣地所有者との調整が後から必要になることもあります。
境界確定の立ち会いで認識が合わなければ、土地の正確な面積を示しにくく、売却準備が長引くおそれがあるでしょう。
また、買主へ越境を伝えずに引渡すと、契約内容と異なる物件と受け取られる可能性も否定できません。
この場合、契約不適合責任として、補修や代金減額、損害賠償などを求められるケースもあります。
さらに、越境が未整理の物件は担保評価で確認事項となり、買主の住宅ローン審査にも影響するため注意が必要です。
早めに状況を整理しておけば、説明資料を用意しやすく、取引の見通しも立てやすくなるでしょう。
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越境している不動産を売却する際の注意点

前章では、越境の意味やリスクについて述べましたが、実際の売却において、何に気をつけるべきか不安に感じる方もいらっしゃるでしょう。
ここでは、越境状態の不動産を売る際の、注意点について解説します。
境界確定の基本と流れ
越境のある不動産を売る前には、境界を正しく確定し、状況を客観的に示す準備が欠かせません。
まず、法務局で公図や登記事項証明書、地積測量図などを取得し、過去の資料を確認します。
その後、土地家屋調査士へ依頼し、現地の境界標、塀、建物の位置などを測量してもらいましょう。
土地家屋調査士とは、土地や建物の表示登記、境界調査を扱う国家資格者のことです。
さらに、隣地所有者や道路管理者と立ち会い、境界の認識を丁寧にすり合わせる流れになります。
合意後は境界標を設置し、境界確認書や確定測量図を整えておくと、買主へ根拠をもって説明できるでしょう。
覚書を取り交わす目的
測量で越境がわかっても、建物の構造や費用の都合で、すぐ撤去できない場合があります。
そのようなときは、売主や買主、隣地所有者の間で覚書を取り交わし、現状と将来の対応を確認します。
覚書には、越境の事実、所有権を主張しないこと、建て替え時に是正することなどを記載すると安心です。
また、一定期間の占有で権利を主張できる時効取得への備えとして、土地の帰属を明確にしておきましょう。
測量図を添付し、どの部分がどの程度越境しているかを具体的に示すことも重要となります。
さらに、売却後の買主や相続人へ内容を引き継ぐ承継条項を入れることで、将来の確認もしやすくなります。
住宅ローンの審査対策
越境は、買主が住宅ローンを利用する際、金融機関から確認されやすい項目です。
金融機関は返済が難しくなった場合に備え、担保価値、つまり不動産の評価上の価値を慎重に見ます。
越境が残っていると、将来の協議や建て替え時の制限が考慮され、追加資料を求められることがあるでしょう。
そのため、撤去済みであれば是正後の写真や完了書類を用意し、状況を説明できる状態にしておきます。
撤去が難しい場合は、覚書で将来の是正時期や承継条項を明確にし、金融機関が確認しやすい形に整えることが大切です。
事前に不動産会社へ相談して資料をそろえておけば、買主の資金計画も進めやすくなるでしょう。
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越境問題を解決してスムーズに売却する方法

ここまで、売却時の注意点を解説しましたが、実際の解決に向けた方法もおさえておきましょう。
最後に、越境している不動産を問題なく売却するための、手段について解説します。
越境物を撤去して売却
越境物を撤去して売却する場合は、境界確定測量で位置を確認し、隣地所有者への丁寧な説明が必要です。
そのうえで、工事範囲や日程、費用負担を話し合い、合意した内容を書面に残しておきましょう。
たとえば、樹木の伐採や塀の撤去であれば、比較的短期間で対応できるケースがあります。
一方で、屋根の改修や地中の水道管の引き直しは、費用や工期が大きくなりやすいでしょう。
そのため、当事者だけで進めず、土地家屋調査士や不動産会社などの専門家を交えることが大切です。
撤去後は写真や完了書類を保管しておくと、買主への説明資料として役立ち、安心感にもつながるでしょう。
現状のまま覚書で売却
すぐに撤去しにくい越境は、関係者が現状を了承したうえで、覚書を作成して売却する方法があります。
これは、現況有姿売買と呼ばれ、現在の状態を前提に、買主へ引渡す売買方法です。
この方法なら、工事費や期間の負担を抑えつつ、越境の内容を明確にしたまま手続きを進められます。
また、将来の是正時期や費用負担を決めておけば、買主も状況を理解して判断しやすくなるでしょう。
一方で、売却後も対応を引き継ぐため、契約条件や説明内容を丁寧にすり合わせる必要があります。
時効取得を主張しないことや承継条項を明記しておけば、引渡し後の認識違いも防ぎやすくなるでしょう。
手間を省ける業者買取
時間や費用の負担を抑えたい場合は、不動産会社が直接買い取る業者買取を検討する方法があります。
専門知識のある買取業者なら、越境や境界の課題を踏まえ、売却条件を整理しやすいでしょう。
一般の買主を探す期間を短くできるため、測量や工事に時間をかけにくい方にも向いています。
また、契約前に売却後の対応範囲を確認しやすく、手続きの流れを把握したうえで進められる点も特徴です。
ただし、安心して進めるには、越境の状況や契約条件を丁寧に確認することが大切になります。
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まとめ
越境とは境界線を越えて塀や樹木などがはみ出している状態で、そのまま放置して売却すると契約トラブルや住宅ローン審査に悪影響を及ぼすリスクがあります。
越境のある不動産を売却する際は、測量による正確な境界確定をおこない、すぐに撤去できない場合は関係者間で覚書を交わしてローン審査に備えることが大切です。
解決策としては越境物の撤去、覚書を用いた現状での売却、業者買取という3つの方法があり、手間を省きたい場合は専門業者への依頼も有効な選択肢となるでしょう。
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