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不動産売却時の分筆について!メリットや方法についても解説

不動産ノウハウ

倉本  展男

筆者 倉本  展男

不動産キャリア20年

不動産売却時の分筆について!メリットや方法についても解説

相続などで取得した広い土地を持て余し、どのように活用すべきか悩んでいませんか。
法的に土地を分ける「分筆」をおこなえば、市場で求められる扱いやすい広さに調整でき、売却のチャンスを広げることができます。
本記事では、分筆の基礎知識や税金と費用面から見たメリット・デメリット、さらに手続きの流れまでを解説いたします。
これから土地の売却を検討されている方や、少しでも有利な条件で不動産を手放したいとお考えの方は、ぜひご参考になさってくださいね。

分筆とは

分筆とは

不動産売却を検討する際、「分筆」の基本をおさえることが重要です。
まずは、分筆の定義や登記の仕組み、売却時に必要となる場面について解説していきます。

分筆の概要

分筆とは、登記簿上でひとつとして扱われている土地をいくつかに分け、それぞれに新しい地番を付ける手続きのことです。
土地は登記簿で一筆(いっぴつ)ごとに管理されており、分筆をおこなうと、元の地番に枝番が付いた新しい番号が生まれます。
たとえば、「10番」の土地を分筆すると、「10番1」と「10番2」のように記録され、それぞれ別々の土地として売買などができるようになるのです。
土地の一部だけを法的に切り離して売却したい場合には、この分筆登記が欠かせないことを覚えておきましょう。

登記簿の変更点

分筆登記をおこなうと、まずは土地の面積などの情報を記録する「表題部」が書き換えられます。
これは、元の土地の面積が減り、新しく生まれた土地の面積が新しい地番の土地として、独立した登記記録に記載される形です。
これまでの登記には、「〇年〇月〇日10番2に分筆」といった理由が記録され、新しい土地には「10番1から分筆」という由来が明記されます。
また、所有権などを示す権利関係の情報は、基本的に分筆前の内容がそのまま引き継がれる仕組みになっています。
分筆は単に線を引くだけでなく、登記簿の記載や権利にも関わるため、将来の売却や相続を見据えて理解しておくことが大切です。

分筆が必要な時

分筆が必要になる場面として多いのは、広い敷地の一部を売却して現金化したい事例です。
自宅の敷地が広すぎる場合、道路に面した部分だけを売って、残りを自宅用として手元に残せば、今の生活を変えずに資金を確保できます。
そのほか、相続した広い土地をきょうだいなどで分け合って所有したい場合や、畑や山林の一部だけを宅地にして売却しやすくする場合にも役立ちます。
こうした具体的な場面を想像しながら、ご自身の土地で分筆が必要かどうかを、事前に検討しておくと良いでしょう。

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分筆のメリットとデメリット

分筆のメリットとデメリット

前章では、分筆の基礎知識について述べましたが、実際のメリットやデメリットも気になりますよね。
ここでは、資産価値や費用、税金など多角的な観点から解説いたします。

分筆の主なメリット

まず挙げられる分筆のメリットは、広い土地を買いやすい大きさに分けることで、購入希望者を増やせる点にあります。
広すぎる土地は、価格が高くなるため買い手が限られてしまいますが、一般的な住宅用地のサイズにすることで、買い手の幅を広げることができるでしょう。
それぞれの区画が道路に接するように分け、形の良い土地にできれば、利用価値が高まり売却総額が増える可能性もあります。
さらに、生前に分筆しておくことで相続の際に土地を分けやすくなり、共有名義によるトラブルを防げる点もメリットです。
くわえて、自宅用の区画と、賃貸物件用や駐車場用の区画といった形で使い分けもしやすくなります。
そのため、将来の資金計画やライフプランに合わせて、柔軟に活用できるようになるでしょう。

注意すべきデメリット

一方で、分筆には、費用や手間がかかるといったデメリットも存在します。
測量や登記には専門的な手続きが必要であり、負担やリスクが発生することを知っておかなければなりません。
具体的には、一般的な住宅地でも、費用が総額40万円から100万円ほどかかります。
また、隣地との境界確認などに時間がかかり、半年以上待たされる場合があるのです。
さらに、区画割りを失敗すると、使い勝手の悪い土地になり、価値が下がる恐れがある点にも注意しましょう。
このように、売却のタイミングや手残り金額に影響するため、慎重な判断が求められます。

総合的な比較ポイント

分筆をおこなうかどうかの判断は、地目の変更が必要か、税金はどうなるか、将来使いやすいかなどを総合的に見ることが重要です。
たとえば、畑の一部を宅地として売る場合、農地転用の許可や地目変更の手続きが必要になり、その分の費用と時間を計算に入れなくてはなりません。
また、宅地部分が増えると固定資産税が上がる可能性もあるため、税負担についても注意が必要です。
そのため、不動産会社や土地家屋調査士などの専門家に相談し、目的と費用のバランスが取れているかを冷静に見極める姿勢が欠かせません。
メリットとデメリットを書き出して整理してみると、ご自身にとって最適な方法が見えてくるでしょう。

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分筆の方法と専門家へ依頼するポイント

分筆の方法と専門家へ依頼するポイント

ここまで、分筆の概要やメリット・デメリットを解説しましたが、実際の手続きの流れもおさえておきましょう。
最後に、分筆の具体的な進め方と、専門家へ依頼する際の注意点について解説していきます。

手続きの全流れ

分筆の手続きは、まず土地家屋調査士に相談して資料を確認してもらい、土地の状況や規制を把握することから始まります。
そのうえで、どこを売って、どこを残したいかという希望を伝え、法的な条件を踏まえた現実的な分割案を一緒に考えるのです。
次に、現地での調査と測量をおこない、実際の境界やブロック塀の位置などを、図面と照らし合わせながら丁寧にチェックします。
すべての境界が確定したら、新しい境界線上に杭などの目印を設置し、分筆登記の申請ができるようになります。

専門家依頼の費用

土地家屋調査士へ依頼する際の費用は、測量にかかる費用と登記申請の報酬、そして税金などの実費に分かれます。
土地の広さや形状によって金額は変わりますが、住宅地の場合における費用の目安は以下のとおりです。
一般的な目安として、確定測量費用がおよそ35万円から80万円程度、分筆登記申請の報酬がおよそ5万円から10万円程度かかります。
これらはセットで見積もりに含まれていることも多いため、トータルの金額をしっかり確認することが大切です。
いくつかの事務所から見積もりを取り、内訳や追加料金について比較することで、納得できる依頼先を選びやすくなるでしょう。

トラブルを防ぐ注意点

分筆のよくあるトラブルとして、隣家の方が境界の確認に協力してくれない、境界線の位置で意見が食い違うといった事例が挙げられます。
これらの対策としては、日頃から挨拶をして隣家の方とのコミュニケーションを取っておくことが大切です。
また、分筆の計画を早めに伝えるとともに、専門家にも同席してもらうことでスムーズに進めやすくなります。
なお、売却を急ぐあまり無理な区画割りをしてしまうと、家が建てられない土地になってしまう恐れもあるため、注意しましょう。
失敗を避けるためには、計画段階で不動産会社などとも相談し、市場で需要がある形かどうかをしっかり確認することが重要です。
事前準備と専門家への相談を丁寧におこなうことで、分筆を不動産売却の成功につなげることができるでしょう。

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まとめ

分筆とは、1つの土地を登記簿上で複数に分けて新たな地番を付ける手続きのことで、一部のみを売却したい場合などに欠かせない工程です。
買い手が見つかりやすくなるメリットがある一方で、測量などに40万円以上の費用や手間がかかるため、目的とコストのバランス検討が重要です。
土地家屋調査士による測量や境界確定が必要な手続きですが、隣人とのトラブルを避けるためにも、早めに専門家へ相談して進めるようにしましょう。

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